ペット可の賃貸でよくあるトラブルとその対策について

ペット可の賃貸だからこそ起こりえるペットトラブル。同じペットを飼っているわけではない以上、他のペットや住民に対してきちんと配慮しなければいけません。自分とペットのためにも、トラブルの対策を知っておくべきでしょう。

今回はペット可の賃貸のトラブルと、その対策についてお話していきます。

目次

1ペット可の賃貸でよくあるトラブルと対策

トラブルのほとんどは、自分では問題だと思っていなかった部分が他の住民にとって迷惑だったというもの。特に鳴き声やニオイなどの『慣れると気にしないもの』はトラブルの原因になりやすいです。

ここではそんなよくあるトラブルとその対策について見ていきます。

1,1騒音問題

「ペットOKなのに騒音?」と疑問に思う人もいるでしょう。実際、ペット可の賃貸であれば多少の物音は許容してくれる人も多いです。しかし、その『多少の音』には個人差がありますし、何より人やペットの生活音は本人では気づきにくいもの。特に上の階に住んでいる人の音は、自分の思っている以上に下の階に響いていると思ってください。

犬や猫などの足音はもとより、そのお世話をしている飼い主自身の音も聞こえます。鳴き声があるペットを飼っている場合は、深夜帯や早朝の声に注意しましょう。普段は大人しい子なのにクレームが来たという場合は、飼い主が外出中にうるさい可能性もあります。

もし鳴き声の理由が寂しさや不安から来るものであれば、根本的な解決をしないと鳴き続けてしまいます。自分だけでは解決できそうにない場合は、獣医師やペットブリーダーなどプロの助けを借りることも検討しましょう。

1,2ニオイ問題

自分のニオイや自宅の部屋のニオイって自覚しにくいものですよね。それは『そのニオイが当たり前』だからこそです。ペットのニオイも同じで、飼い主からすれば当たり前に感じるニオイでも、ほかの住民からすれば気になるニオイかもしれません。

にペットの体臭や排泄物、ペットが長くいる部屋のニオイはしばしば住民トラブルを引き起こす事があるため、部屋の掃除とペットのニオイケアはしっかりと行いましょう。排泄物はこまめに捨て、トレイにはなるべく消臭スプレーなどの防臭グッズで対策してください。

ただし、犬をはじめとして『ニオイ=安らげる場所』と認識している動物はかなり多いです。神経質になりすぎず、かといってトラブルにならない加減を心がけましょう。

1,3ケガ・喧嘩問題

お部屋は家族とペットだけのスペースですが、一歩外を出れば賃貸共用の空間です。となれば、最も注意しなければならないのが喧嘩で相手をケガさせてしまうこと。自分側であれ相手側であれ、トラブルになってしまったらタダではすみません。

相手をケガさせてしまうと損害賠償を請求される可能性がありますし、反対に自分がケガをして日常生活に支障が出る事もあるでしょう。外に出る時はちゃんとリードを付ける、知らない人でも噛みつこうとしないように訓練するなど、『賃貸に住んでいるのは自分だけではない』という意識を持ちましょう。

1,4契約問題

ペット可と一括りにいっても、その意味や規模は管理人によってまちまちです。『小動物のみ可』などの騒音トラブルに発展しにくい動物のみOKの賃貸もあれば、『猫のみ可』など管理人の好みや特定のグループで仲良くしてほしいという意味でペット可にしている賃貸もあります。ペット可は、決してペットならなんでも可という意味とは限らないのです。

ここで問題になってくるのが、不動産サイトでは基本的に『ペット可』という項目しか設けられていないサイトが多いこと。そういったサイトの場合、細かな飼育条件は管理人や不動産会社に直接聞かないといけません。

また、飼える数に上限が設けられている場合は妊娠にも注意が必要です。犬や猫の場合は、繁殖目的がない場合は去勢・避妊手術が推奨されていますが、小動物なんかだと妊娠対策をしていないという人も結構多いです。

もし繁殖させたい場合は前もって管理人に相談を、もし想定外の妊娠であっても気が付いた時に報告しましょう。

2ペット可の賃貸で意識すること

ペット可の賃貸は『ペットを飼っている人といない人』や『ペットも利用できる共用スペース』など、他の賃貸とは違う部分があります。

ここでは、その中で生活するにあたって、飼い主としても住民としても意識することについて見ていきます。

2,1いろいろな人が住んでいること

賃貸には本当にいろいろな人が住んでいます。犬は好きだけど猫が嫌いな人、ペットには興味ないけど職場から近いという理由で住んでいる人など、必ずしも自分と同じ境遇の人が住んでいるとは限りません。もちろん、トラブルになり得る要素だって人によって違います。

「声は気にならないけど物音が気になる」「ニオイが気になる」など、感じ方が人それぞれな以上、ストレスになるものやその度合いだって異なるでしょう。『ここに住んでいる人は自分と同じような人だけではない』という事は、ペット可でもペット不可でも賃貸なら必ず意識してほしいことの一つです。

2,2共用スペースではマナーに気を付けよう

自分では気にならないことが、相手にとっては気になることだったというのは珍しいことではありません。その事を最も意識すべき場所こそが共用スペースです。犬が走り回ってはしゃいだり粗相をしてしまってトラブルになったというケースは意外に多く、酷いものでは他の犬と喧嘩になったというケースまであります。

共用スペースではリードを短く持つ、抱きかかえるなどしてなるべく犬が自由に行動できる範囲を制限しましょう。少し可愛そうですが、それで犬が平穏に過ごせるなら仕方ありません。共用スペースはみんなのものです。

3ペット可はトラブルを起こさないのが大前提

ペット可の物件でもペットによるトラブルはあります。それは『ペット』という幅広いカテゴリーはあっても、『小型犬の大人しい子限定』のような狭いカテゴリーはないからです。同じような子を飼っていれば、ある程度の問題も「私の子も同じね」で済みますが、ぜんぜん別のペットだとそうもいきません。

ペット可の賃貸で大切なのは、『飼い主としてのマナー』を意識すること。「これくらいならうるさいとは思わない」や「ニオイなんてしない」ではなく、防音対策や掃除はしっかり行いましょう。ペット可は『マナーを守るならペット可』という意味であり、住民とのトラブルを避けることが大前提です。

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